わたしはナユちゃん!


第九話「蜜の夜(前編)」

俺と名雪は、居間でテレビを見ている。
一番風呂はいつものように真琴に取られた。
おのれ真琴め、日本の経済を支えているお父さんたちですら、中々一番風呂はさせてくれないというのに・・・
ただ毎日食っちゃ寝しているおまえが、何故一番風呂を・・・
これは日本のお父さんに代わっておしおきせねば・・・

などと、どうでもいいことをテレビを見ながら考えていた。
そう! 今夜は真琴などにかまってはいられないのだ!
我がマイステディー名雪と、朝までハッスルするのだ!

頭の中を欲望で全快にしていると、例の部分が元気になってくる。
まだだ、我がムスコよ・・・元気になるのはいいが、まだ早い・・・
いきり立つムスコをなだめる。そう、まだ早いのだ。

だが、今日のムスコは俺の言うことを聞かない・・・
1ヵ月もお預けを食らわせた仕返しなのだろうか・・・
ならば、早急になんらかの方法を用い、静めるしかないだろう・・・

俺は意を決し、テレビのチャンネルを変える。

名雪「わっ、祐一、私まだ見てたんだよ〜」

名雪が抗議の声を上げるが気にしない。
今はいきり立った我がムスコを静めるほうが大切なのだ。

目的のチャンネルに変え終わると、画面に映ったのは・・・

ゾマ○ン「アナタタチマチガテル!」

ゾマ○ンだった、そう、日本人にとっては怒りの対象でしかない番組「ココが○だよ! 日○人」である。

名雪「え〜、こんなの見るの〜」

どうやら名雪もこの番組が好きではないらしい。
相変わらず画面の中では、ゾマ○ンが、テ○ーに対して怒鳴り散らしている。
カタコト以前の日本語が素晴らしい。
我がムスコは一瞬にして沈黙してしまった。

とりあえず、当初の目的は果たしたが、どうするか・・・
このままゾマ○ンの怒り具合を見て楽しむか?
悪くは無いが、どうしてもこの番組に対しては怒りを覚えてしまうため、チャンネルを変更することにする。
なんであの番組の出演者のバカどもは、郷に居れば郷に従えと言う言葉を知らないんだろうか・・・
国が違えば文化が違うのは当然だろう。テ○ーのバカが悪いのは見とめるけどさ・・・

っと、ここで怒ってもしかたないので、歌番組でも見ることにする。

名雪「え〜、これもやだよ〜」

名雪、またも猛抗議。
名雪が何故抗議するのか、新聞のテレビ欄を見てみると・・・

祐一「名雪、もしかして、これか?」

新聞のテレビ欄の一部を指差す。

名雪「うん、これだよ〜♪」

名雪がさっきまで見ていた番組とは・・・
「どう○つ奇○○外」だった。

祐一「名雪・・・毎回猫が出るわけじゃないんだぞ」

っていうか、どういう番組構成をしてるんだこの街のテレビ局は・・・
8時から「ココが○だよ! 日○人」を放送しているとは・・・
(注:同じ局で放送してる番組じゃないか! とういうツッコミは却下する(爆)

名雪「でも見たいんだよ〜」

ついに名雪にリモコンを奪われる。
まあ、俺もこの番組は嫌いじゃないからいいけどな・・・
(注2:筆者も好きです、どぶ奇想。日曜日は毎回笑う○とどっちを見ようか迷います。
でも、笑う○に「ひろむちゃん」があるなら笑う○で決定。ひろむちゃんもう大好き!(爆死)

筆者のせいで話がそれた。戻すことにしよう。
そうこうしているうちに、真琴が風呂から上がる。

祐一「よし! 名雪、久々に一緒に入ろう!」

名雪「え? えぇーーーっ!?」

名雪の顔が一瞬にして真紅に染まる。

名雪「ゆういちぃ〜、いきなり何をいうんだよ〜」

祐一「ダメか? 俺は久しぶりに名雪と一緒に入りたかったんだけどなぁ・・・・」

俺はガックリと肩を落す。フリをする。

名雪「だ、だって、真琴やお母さんもいるんだよ〜」

祐一「秋子さん。娘さんと一緒に風呂に入ってもいいですか?」

秋子「了承!」

どこから出てきたのか、秋子さんが1秒で了承する。

名雪「お、お母さ〜ん」

祐一「ほれ、秋子さんの了承も得た。早く風呂に入ろうぜ」

すぐさま名雪を引っ張って風呂場へ行く。

名雪「祐一、ちょっと待って」

名雪が脱衣所の手前で立ち止まる。

祐一「なんだよ名雪。いまさらやだは無しだぜ」

名雪「違うよ、着替え、持ってこなきゃ」

祐一「あ、そうか。忘れてた」

2人で、着替えを取りに戻る。
部屋に戻る名雪に、逃げるなよ。と釘を刺すのを忘れない。

名雪「逃げないよ〜。私だって、祐一と一緒に入るの、嫌じゃないもん」

廊下で2人して真っ赤になる。
ヤベ、なんかドキドキしてきた。
心臓バクバク状態で部屋に戻り、着替えを取り、部屋を出る。
すると、ちょうど部屋を出てきた名雪と目が合う。
さらに心臓の鼓動が早くなるのを感じた。
このままだと、俺は死ぬんじゃないか? といらん心配をしてしまった。

名雪「祐一、早く行こうよ・・・」

祐一「あ、ああ・・・」

廊下で2人して見つめ合ってるのが、よほど恥ずかしかったのか、名雪がおずおずと、歩き出す。
そして風呂場へ・・・・

祐一「名雪、先、入るぞ・・・」

名雪「・・・うん。私も、すぐ行くから・・」

名雪が後ろを向いてる隙に、サッと服を脱ぎ、風呂場に入る。
速攻で股間を洗い、風呂に浸かる。

名雪「祐一・・・入るよ・・・」

祐一「おう・・・」


つづく

 



後書き

「わたしはナユちゃん!」第九話なんだな!
名雪「こんなとこで終わらせないでよーっ!」
仕方ないじゃん。
前半いらんネタやりすぎて引っ張っちゃったんだから・・・
名雪「テレビのネタなんてやるのが悪いんだよ〜」
すまん。
そんな長く引っ張る予定じゃなかったんだけど・・・
書いてたら止まらなくなっちまったい。
名雪「・・・死刑・・・」
へ? 今なんと?
名雪「だから・・・死刑」
死刑? 死刑!?
こ、殺されてたまるかぁぁぁぁっ!!!(大逃亡

名雪「ストナァァァァァァ サァァァァァァァン シャァァァァァァインッ!!!!


ぎょえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!