わたしはナユちゃん!


第伍話「全ては・・・お金!」


祐一「なんか、辿り着くまでに、やったら時間かかったような気がするのは、気のせいか?」

俺は今、月のアナハイムに転送してくれる転送所にいる。

名雪「そんなことないよ〜。たったの1時間しかかかってないよ〜

祐一「いつもなら商店街まで20分くらいしかかかんないだろうが!」

そう、さっき天上天下一撃必殺砲であれだけやったというのに、名雪はまた何人もの挑戦者の兆戦を受けたのだ。
なんでそんなに狙われてるのかと聞いてみたら・・・

名雪「う〜ん・・・・私にもよくわからないよ〜」

と、言われたので、明日学校で、香里と北川にでも聞いてみよう。

祐一「ま、それはさて置き、早く月に行こうぜ」

名雪「うんっ」

俺達は、さっさと転送機に入り、月に行くことにした。
転送機内部は円形の部屋になっており、数人で入って、部屋ごと転送されるようになっていた。
・・・・・・そして転送・・・・
なんだか、体が一瞬浮くような感覚があった。

祐一「ここが・・・・月か?」

名雪「うん、そうだよ」

転送機から出た場所は、商店街での転送所とウリふたつだったので、本当に月についたのか疑ってしまった。
だが、転送所に流れるアナウンスと、窓の外に見える景色が、ここは地球ではないことを物語っていた。

祐一「で、アナハイム エレクトロニクスはどっちなんだ?」

そう名雪に聞いてみるが、名雪はその場にいなかった。

祐一「あれ?」

名雪「祐一〜! こっちこっち〜」

名雪が遠くのほうで手を振っていた。
どうやら俺がボーっと外を見ている間に、先に行ってしまったらしい。

祐一「ちょっと待ってくれよ〜」

急いで名雪を追いかける。

名雪「祐一、遅いよ」

祐一「まだ勝手がわからないんだ。しょうがないだろ」

アナハイム内部は、人工重力がきいていたが、それでも地球より重力は小さかった。

名雪「早く行って、祐一も武装を搭載してもらおっ♪」

祐一「そうだな、そうしないと命が危ない・・・」

名雪の後に付いて歩き出す。

名雪「祐一、さっきから気になってたんだけど・・・・なんで歩いてるの?」

祐一「へ? なんでって、歩かなきゃ進めないだろ」

突然名雪が突拍子もないことを聞いてくる。

名雪「祐一・・・・ベアリングロード知らないの?

祐一「ベアリングロードって・・・・・・・・・今度はドラ○もんかよっ!!

名雪「祐一、昔もん〜」

祐一「ベアリングロードなんてわかるかっ!!」

(注:解説しよう。ベアリングロードとは、道に小さなボールベアリングが敷き詰められており、心で思うだけで、行きたいと思う方向へ進めるのだ。)
(注2:映画ドラ○もん「のび太と、銀河超特急」に登場した道具だ。)
おいおい、そんなものまで開発したのか、倉田財閥・・・
今に青色のタヌキ型ロボットが出てきそうだな・・・

ボクドラ○もん〜。


なんか変な幻聴が聞こえた気がするが、気のせいだろう。幻聴だし。

名雪「祐一っ、着いたよ」

ベアリングロードを使い、時速100kmで飛ばしてきた俺達は、すぐにアナハイム エレクトロニクスに着いた。

祐一「じゃ、ちょっくら改造してもっらてくるわ」

名雪「じゃあ私、すぐそこの喫茶店で待ってるね」

祐一「ああ、悪いな」

名雪「いいよ、だって祐一のオゴリだし♪」

祐一「ちょっとまてぇっ! 誰が奢るっつった!」

チャキ

名雪「祐一・・・まだ貸しは残ってるんだよ?」

名雪が俺の喉元にヒートショーテルを宛がう。
高温になってるため、首の皮膚が焼けそうになる。

祐一「・・・わ、わかった・・・奢る」


っていうか、他に選択肢はなかった・・・(泣
ああ、早く武装を搭載してもらって、名雪に勝てるようになりたい・・・
トボトボと、武装搭載のために受付に向かう。

受付「ようこそ、アナハイム エレクトロニクスへ。どのようなご用件でしょうか?」

祐一「えっと、黒歴史兵器を搭載してほしいんですが・・・」

受付「かしこまりました。身分証明書などをお持ちでしょうか?」

祐一「あ、っはい・・・」

受付に身分証明書を提示する。
すると、受付の顔色が変わった。

受付「あの、お客様は、街の住人の方ではいらっしゃらないんですか?」

祐一「はい、そうですが。なにか問題があるんですか?」

受付「はい、この街の住人でない方は、武装の搭載に料金がかかってしまうんですが・・・」

そう言って、各武装の料金表を見せられる。
俺は目が点になる。なんだこの金額はっ!?
ゼロがいっぱい並んでる!

参考までに言うと、MS全般に取りつけられているバルカンが一番安く500万円。
一般的なビームライフルで1000万円
ハイメガキャノンで10億円・・・・
サテライトキャノンなんて・・・・値段を見たくもない。

祐一「あは・・あはははは・・・」

アナハイム エレクトロニクスの受付に、乾いた笑いが木霊する・・・
その時・・・

?「あっ、祐一さん♪」

つづく

 



後書き

「わたしはナユちゃん!」第伍話です♪
うぐぅ・・・また引っ張ってしまった・・・
いつになったら祐一に武装を搭載させられるんだろ・・・
すでに祐一に搭載させる武装は決まってるのに・・・
名雪「懲りないね〜」
そう言うな・・・
名雪「しかも今回一番ギャグが少ないよ〜」
それも言わんでくれ・・・自覚してるから・・・
名雪「壊れじゃなかったの?」
そうなんだけど・・・何故かそんなに壊せない・・・
やっぱ普段から壊さなきゃ、壊すのは無理なのかな・・・
名雪「もう後戻りはできないしね〜」
うぐぅ・・・・