わたしはナユちゃん!
第参話「インターミッション2」
俺は今、水瀬家にて、この雪の街が変貌してしまった理由を聞いている。
前回のまとめをすると、俺が両親の所に戻った次の日に、臨時ニュースで倉田財閥が、黒歴史兵器の実用化に成功、
そして、この街の住人にのみ、無料でその黒歴史兵器が配布されたとのことだ。
秋子「祐一さん。いいですか?」
前回説明しようとしたとこで終わってしまったため、秋子さんはずっと待っていた。
例のオバサンの格好で・・・
秋子「祐一さん。なにか?」
祐一「いいえ! なんでもありません! 説明、お願いします」
まだまだ聞きたいことは、いっぱいあったので、素直に聞くことにする。
秋子「では・・・まず、名雪から聞いて、黒歴史兵器が、広くこの街の住人に配布されたことは理解してますね?」
祐一「はい」
秋子さんは、坦々とした口調で説明する。
秋子「黒歴史兵器の配布と同時に、この街の病院も大幅に改装されたんですよ」
祐一「どういうことです?」
病院の改装? それがなんの意味があると言うんだろう・・・
黒歴史兵器の使用によって、大量の死者が出るのはかわりないはずだ。
この街に着いた時の、アトミックバズーカで、何人の人間が死んだと思っているんだ・・・
秋子「その改装された病院なんですが、死者の復活が出来るようになったんですよ。本当に寿命で死んだのでないかぎり」
祐一「はい?」
秋子さんの絵空事のような一言に思わず声が裏返る。
祐一「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。癌やエイズすら克服できてないのに、自由に死者の蘇生なんか、出来るようになるわけないじゃないですか」
当然の疑問。いくらなんでも、いきなり医学がそこまで進歩するなど、考えられるわけがない。
だが、秋子さんは、俺の疑問を一瞬で宇宙(そら)の彼方へ吹き飛ばすようなことを言う。
秋子「なんでも、どんな願いは無理でも、死者を何度でも蘇らせられる能力を持った、緑色の龍を生み出すことに成功したとか・・・」
祐一「へぇ〜・・・凄いですねぇ・・・って、神龍かよおいっ!!」
今度はドラ○○ボールかよ・・・
秋子「緑色の肌の人達が、力を合わせて作ったそうですよ」
祐一「ナメック星人っていたんだっ!!」
ダブルでびっくりだった。
秋子「そうみたいですね」
稲川○二に言ったら、太陽までカッ飛んでいきそうなリアクションをすることを、意図もアッサリ受け止めている秋子さん。
っていうか、奴のリアクションが凄すぎるだけか・・・世界一のよいしょ王だからなぁ・・・
おっと、話がズレた。
秋子「それで、その龍のおかげで、何度死んでも大丈夫なようになったんですよ」
祐一「それはいいんですが、その龍って、1度願いをかなえたら、1年は使えないんじゃないですか?」
そう、神龍は1回使ったら、1年は使用不能になるのだ。
秋子「生物を蘇生させることのみに、願いを限定したらしいので、そういうことはないみたいですよ」
祐一「そうですか。なら安心ですね」
死ぬことに代わりは無いと思うが、この際なので気にしないことにした。
祐一「えっと、それと、さっき名雪が、ドアにナノマシン装甲が使われてるとか言ってましたけど、他に何か仕掛けとかってあるんですか?」
自分の住む家のことなので、知っておかなければと思い、聞いてみる。
秋子「後は・・・そうですね、家の外壁全体を、超電磁コーティングしてある上に、バリーンと割れる、バリアも付いてますよ♪」
超電磁コーティング・・・EVA零号機が使った盾と同じってことか。もう1つの方は、役に立ちそうも無いな・・・
それでも、とりあえずは、史上最強の攻撃力の、加粒子砲を数秒間防げるんだからいいか。
核程度の衝撃ならビクともしないだろう。
祐一「家の中は、安全ってことですね?」
秋子「そうですね、でも、この街の建物は全部そう簡単には壊れませんよ」
祐一「え? もしかして、他の建物も全て超電磁コーティングで、ナノマシン装甲ですか?」
秋子「ええ、多少の違いもありますが、超電磁コーティングと、ナノマシン装甲はデフォルトなので、全ての建物につけられていますよ」
そんな時間の掛かりそうな工事を1ヶ月でやったのかよ・・・
倉田財閥・・・謎の多い財閥だな・・・
祐一「っていうことは、俺も何か持った方がいいということですか?」
そう、建物が壊れなくて、いくら人が死んでも大丈夫ということは、見境無く暴れられるということだ。
シューティングゲームで撃墜数を競うかのごとく、何人殺したか競う奴らもいるはずだ。
死んでも大丈夫とはいえ、そんな輩に殺られたりするのはまっぴらごめんなので、最低限身を守る武装は手に入れたい。
秋子「そうですね、その方がいいと思います」
祐一「それで、アナハイム エレクトロニクスに行くには、どうしたらいいんですか?」
秋子さんの同意も得られたので、さっそく行くことにする。
秋子「商店街に、無料でアナハイムに転送してくれる、転送所がありますよ」
祐一「わかりました。早速行ってきます!」
そう言って、急いで飛び出す。
明日からは学校なので、早いうちに手に入れ、慣れておきたかったのだ。
秋子「あ、でも祐一さ・・・・」
秋子さんが何か言ってるようだが、気にせず飛び出す。
どんな武装を付けようかと、ちょっとワクワクもしていた・・・
どんなのがいいかな〜・・・
ファンネルは欲しいよな〜。
できればツインバスターライフルもいいな〜・・・
って、何個までつけられるんだろ? 制限とかあるんだろうか?
名雪のを見た限りじゃ、何個でもつけられそうな感じだが・・・
まあいいや、アナハイム エレクトロニクスで聞けばいいか・・・
つづく
後書き
はい!「わたしはナユちゃん!」第参話いかがでしたか?
名雪「今回、私出番ないよぉ・・・」
あ、そういえば・・・
名雪「私、主役でヒロインのはずなのに・・・」
・・・・・多分次の話も出番無いかと・・
名雪「えぇ〜っ!? ヒドイよ〜!」
まあ、運命と思って、あきらめてくだせい。
名雪「う〜」
う〜って言っても、出れないもんは出れないよ。
名雪じゃあ・・・(ギラリ」
な、なにをするつもりでしょうか? 名雪しゃん・・・
名雪「分かってるよね?」
わ、わかってる! けど! わかりたくない〜っ!!(逃亡
名雪「逃がさないよ〜」
名雪「グランライトウェーブレール発射! グランダッシャーーーーッ!!!」
ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!