わたしはナユちゃん!
第壱拾伍話「委員会2」
?「アレとはなんのことですか?」
その言葉と共に、円の真中に、00と書かれた黒い石版が表れた。
00の石版が現れた瞬間、01の石版がビクッ! っと後ずさる。
01「いいえっ! なんでもありませんっ!」
どこから出したのか、01が涙を流しながら倒れ付した。
00「あら、そうですか・・・」
声は穏やかだが、その威圧感は凄まじいものがあった。
01だけでなく、その場全ての石版が震えていた。
00「とりあえず、このことは置いておきましょう。今は私の愚娘、名雪のことでしたね」
あたりに撒き散らされていた威圧感が消える。
01「そ、そうです。00であれば、名雪を倒せるのでは?」
01が恐々質問を投げかける。
00と呼び捨てにしているが、これがこの場ルールのようだ。
00「・・・・・・倒せないことはありませんが、そうした場合は、この星が消えることになります」
それはしたくない。と言うように、00が答える。
00と名雪が戦う、それはこの星の消滅を意味するようだ。
00のその答えに、他のメンバーは顔をしかめる。
石版なので、どう顔をしかめているのかは不明だが。
07「うぐぅ・・・でもそうなると、やっぱり誰も名雪さんを、倒せないってことに・・・」
07のその言葉に、全員がハッとする。
そう、もしこの場の誰もが名雪を倒す実力を持っていたとしても、
名雪と戦えば、この星が消えることを意味するのだ。
01「06! 宇宙戦用の装備は出来ていないの?!」
全員が黙り込んでいたが、その沈黙を01が破る。
地上が駄目なら宇宙でやればいい。そう考えたのだろう。
06「ふぇ? えっと、ごめんなさい〜。まだ生身での宇宙戦用の装備は出来ていないんです」
開発部は阿呆ですね〜。仕方ないです。開発部全員の親族を拉致して、脅迫して、開発をいそがせましょ〜。
MSでは可能なようだが、流石に生身での宇宙戦、というのはまだ完成していないらしい。
それ以前に、さらりと恐ろしいことを言う06。恋する乙女というのは、怖いものである。
01「開発を急がせてください。では、宇宙戦用の装備が完成次第、また会議を行います。今回はこれにて会議を終了します」
ガラッ
01が会議の終わりを告げると同時に、教室のドアがいきなり開く。
北川「なんだ? この教室?」
北川だった。
どうやら、名雪にやられたあと、復活をはたし、脱落者として、
校舎内をうろついていたようだ。
そしてそれが彼の不運の始まりだった・・・
01「!? 06!」
06「あははーっ! 了解ですよーっ!」
01が言うやいなや、06が猛烈なスピードで北川に迫る。
そして・・・
ジオダスプリード
06「超原子崩壊励起ーーーッ!!!」
06は魔方陣の形成も、呪文の詠唱もせずに、超魔法を唱えた。
北川の中心がキラリと光ったかと思うと、次の瞬間には、目を開けていられないほどの閃光が発生し、
その光は北川を包み込んだ。
北川「んぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
断末魔の叫び声を上げ、北川が原子分解され、消えた。
徐々に、北川を包んできた光が消え、あたりにまた闇が戻る。
02「見られて、いませんよね?」
02が不安げに01に抱きつく。
06「大丈夫ですよ〜。原子分解直前に、忘れ草を嗅がせましたから」
またドラ○もんネタかよ。
皆はそう思っただけで、そんな物を嗅がす暇があったのかということには、気がつかなかった。
06「魔女っこさゆりんに、不可能は無いんですよ〜♪」
その場でクルっとターンし、可愛らしげなポーズをとる。
が、しかし、まだ石版なので、石版が斜めになって回転し、クニャっと曲がっただけで、
ただ奇妙なだけだった。
07「でも、よかったのかな? 北川さん殺しちゃって」
06を無視して話しを続ける07。
01「ええ、それなら問題無いわ。彼の永久原子を砕ける者なんて、この世に存在しないから」
そう、北川の類まれなる不死身さ。
それは彼の永久原子の強靭さが、成せる技だったのだ。
彼の永久原子は、某人類大虐殺のシスコン堕天使も真っ青なほど強靭なのだ。
例え名雪といえど、彼の永久原子は砕けない。
ただ、数時間再生不能なほどに傷つけることはできるようだが。
ようするに、彼に神龍は必要無いのである。
01「あんなゴミのことなんか気にしてないで、さっさと片付けて戻るわよ」
北川ゴミ扱い、哀れなり。
01の指揮の元、迅速に片付け済ませ、メンバーは各々の教室に戻った。
つづく
後書き
久々のナユちゃんです。
いや〜・・・お待たせしてすいません。
名雪「でも、面白くないね」
うぐ・・・ま、まあ久々なんで、パワー不足でした(^^;
名雪「次はちゃんと書くんだよ」
了解であります。
では、また次回お会いしましょ〜♪
名雪「またね〜♪」