わたしはナユちゃん!
第壱拾壱話「蜜の夜(後編)(普通版)」
フッフッフ・・・なゆきぃ・・・腰ガクガクにしてやるぜ・・・
俺は名雪用の柔らかいスポンジを手に取り、石鹸をつけて泡立てる。
祐一「名雪、行くぞ」
名雪「うん、優しくね」
お望み通り、優しくシテやるぜ・・・
まずは普通に洗ってやることにする。
名雪の背中にスポンジをあて、肌を傷つけぬように擦る。
名雪のスベスベした肌が触っていて気持ち良い。
つくづく、男と女の肌は全然違うことを実感する。
名雪「祐一、気持ち良いよ」
祐一「そうか・・・」
そろそろいいかな・・・
天国を見せてやるぜ・・ハーッハッハッハッ!
祐一「おっと!」
俺は滑ったフリをして、両手を名雪の胸に這わす。
名雪「あっ! ゆ、祐一〜」
名雪が驚きの声を上げ、抗議の視線を俺に向ける。
祐一「わり、手が滑った」
と、言いながらも、名雪のふくよかな乳房を揉みしだく。
名雪「・・・・祐一・・・何するのかな?」
名雪のこの一言に俺は凍りついた。
ヤバイ、マジで怒ってる・・・こりゃ死ぬかも・・・
父さん、母さん、俺、先に行くかもしれません。
親より先に行く息子を、どうかお許しください。
などと、心の中で親に今生の別れをしていると・・・
名雪「も〜、祐一のえっち〜。でも、私は祐一が望むならどこでも・・・」
名雪はポっと赤くなり、その場でくねくねと悶えはじめた。
どうやら、頭の中でイケナイ妄想をしているようだ。
俺の今生の別れは取り越し苦労で終わったようだ。
名雪「さ、祐一。一緒に快楽の海へ漕ぎ出そうよ♪」
名雪がガバァッっと脚を広げる。
・・・誰だよコイツ・・・少なくとも名雪じゃないよな・・・
俺の知ってる名雪は、こんな淫乱じゃねぇ・・・
とりあえず俺は、見なかったことにして、風呂から上がることにした。
名雪「祐一、どうしたの? 一緒にイこうよ」
祐一「いや、今日はやめとくよ。明日学校あるし」
犯る気はとうに失せたので、キッパリと断る。
名雪「え〜! 私をヤル気にさせといて・・・祐一無責任だお〜」
だからだお〜ってなんだだお〜って・・・
名雪「いいもん、だったら私が祐一を襲っちゃうもん」
祐一「へ?」
名雪がそう言った瞬間、俺は両手両足の自由がきかなくなり、風呂場の壁に叩きつけられた。
祐一「イタタ・・・なんだ?」
両手両足が力を込めてもまったく動かない。
見てみると、壁に突き刺さったフィンファンネルに、両手首両足首が挟まれ、固定されていた。
祐一「おい名雪! なんのつもりだよ!」
名雪「祐一がシテくれないから、私が祐一を襲っちゃうの♪」
にゅふふふ、っと名雪が不気味な笑みを浮かべながら迫ってくる。
その後のことはよく覚えていない、気が付いたら、名雪が恍惚の表情でのぼせていた。
とりあえず、のぼせてる名雪を秋子さんにまかせ、俺は先に上がることにした。
後ろの方で名雪が、「うう〜・・・祐一すごいお〜・・・私、こわれちゃうよ〜・・・」
などと寝言をほざいていた。
秋子「あらあら、若いっていいですね・・・羨ましいわ・・」
祐一「はい? 秋子さん今なんと?」
秋子「なんでもありませんよ」
なんか一瞬、秋子さんが凄いことを言ったような・・・
・・・・・ま、気のせいだろう・・・
これを深く追求するは危険と判断した俺は、さっきのことを脳から消去した。
風呂上りに牛乳を飲んでいると、真琴が真っ赤な顔をして2階へ向かうのが見えた。
祐一「真琴、どうした? 顔赤いぞ」
真琴「あぅーっ・・・・なんでもないわよぉ・・・名雪ばっかり・・・私だって、私だって・・・」
最後の方がよく聞き取れなかったが、気にしないことにした。
明日は学校、1ヶ月でなんら変わることはないと思うが、それなりに楽しみだ。
香里や北川とかにも会えるしな・・・
つづく
後書き
「わたしはナユちゃん!」第壱拾壱話、全年齢バージョンです。
名雪「これって、全年齢でいいのかな?」
う"・・・まあ、多分大丈夫でしょう。
でも、なんだか納得いかない出来だな・・・
名雪「でも、やっと壊れを書けたね」
確かにね・・・
では、次回壱拾弐話でまた、お会いしましょう。