「ヒュッケバイン・・・今度こそ、手に入れてやる・・・」
さすがに今度はエゥーゴの連中の邪魔は入るまい・・・
「さぁて・・・楽しませてくれよ・・・」



スーパーロボット大戦α外典
〜エンドレス・カノン〜


第一話
発端後編


ズウゥゥゥゥゥン
「うあぁぁっ・・・」
すさまじい爆音と振動が襲いかかってくる。
見ると学校のほうから煙が上がり、一機のパーソナルトルーパーが姿を現した。
あんなところで戦うなんて・・・
「舞・・・佐祐理さん、栞っ!」
「香里、天野・・・っ」
北川・・・哀れ(笑)・・・
「みんな・・・無事でいてくれよ・・・」
祈りなどしたこともない俺だが、今回ばかりは神に祈りながら学校へ急ぐ。



「くそっ!どうして連邦のモビルスーツが・・・っ!」
突如として現れた連邦・・・ティターンズのモビルスーツの攻撃を受け輸送機は少しずつ、だが確実に高度を落として行った。
これではもう墜落はまぬがれない・・・どこか広い場所はないのか・・・

あったっ!
学校のグラウンドのようだが、町のど真ん中に落とすよりはましなはず・・・!
「あとは・・・」
輸送機の操縦をオートパイロットに切り替え、格納庫へ向かう。


格納庫にたたずむのはリ・ガズィに二機のパーソナルトルーパー、ヒュッケバインだ。
俺は手前にあるヒュッケバインに乗り込む。
「たのむ!動いてくれ!」



輸送機はグラウンドに落ちたらしく、学校は炎につつまれていた。
「ゆういちさんっ!」
叫びながら佐祐理さんがこっちに駆け寄ってきた。
「佐祐理さん!無事かっ!」
「あ、はい・・・だいじょうぶです。」
だが、そう言う佐祐理さんの制服の左腕には、布が巻かれ、わずかではあるが血に染まっていた。
「だいじょうぶって・・・その左腕の怪我・・・」
「飛んできた破片で少し切っただけです・・・それより舞が!」
そこまで聞いてはじめて俺は舞が一緒にいないことに気づいた。
「舞!?舞がどうしたんだ!?」
「舞が・・・ものすごい形相で、むこうに・・・」
そう言って佐祐理さんは、墜落した輸送機を指さす。


どういうつもりだっ!舞っ!
そのとき、俺と佐祐理さんの目の前で輸送機の壁を破り一体のリ・ガズィが姿を現した。

「くぅっ・・・まさか・・・舞が!?」
ありえる、佐祐理さんを傷つけたやつらを舞が許すはずもない。
「あのバカ・・・無茶しやがって!」
「祐一さん!?」
「舞だけに戦わせてられるかぁっ!」
砂埃の舞う中を、俺は駆け抜けた。


く・・・ひどいありさまだな・・・
舞のリ・ガズィがあけた穴から中に入ってはじめて思ったことはそれだった。
そして・・・炎が舞い、煙がたちこめる格納庫に、俺は一機のパーソナルトルーパーを見た・・・。



「あなたたちは佐祐理を傷つけた・・・許さない・・・!」
舞は、一機のマラサイをビームサーベルで両断し、二機目のマラサイに向けてビームライフルを構えていた

「おい!そこのリ・ガズィ!誰が動かしてる!」
・・・?
「おい!聞いてるのか!聞こえてるなら返事をしろ!」
「・・・幽霊さん?」
「ちがうわあっ!!通信機だっ!つ・う・し・ん・き!!」
「祐一、うるさい」
「だれがゆういちだあーっ!!ガイだ!ダイゴウジ・ガイ!!」(ドモンの声色で)
「ガイさん・・・?」
「・・・いや、冗談なんだが・・・」
「・・・」
「・・・」
「ま、まあそんなことはどうでもいい。それよりおまえは誰だ?どうしてMSが動かせる?」
「川澄舞、動かし方はマニュアルを見た・・・」
「・・・お前・・・アムロ・レイか・・・?」
「・・・誰・・・?」
「まあ、そんなことはいい、さがってろ・・・といいたいところなんだがこのままじゃまずい、手を貸してくれるか?」
「・・・わかった」
「ただし、奥にいるギャプランには絶対に手を出すな。ありゃエースだ、間違いなく返り討ちにあう。」
正直俺でもきついかもしれない。
「何か質問は?」
「・・・ぎゃぷらんって、どれ?」
「奥にいる一機だけ違う機体だ・・・質問はもうないな、ないだろ?」
「名前」
「は・・・?」
「なまえは・・・?」
「ああ、はいはい・・・名前か」
舞がこくんとうなずく。見えるはずもないが。
「俺はみんなのアイドル『神薙飛鳥』だ」
決して某弐号機のパイロットではないぞ。
「これで自己紹介もすんだだろ、いくぞ!」
「はちみつくまさん」
話も終わり、手近なマラサイに、ブラスターの照準を定めたとき・・・


ドオオオオォン
「なんだ!伏兵かっ!!」
背後で爆音が響き渡った。


「絶体絶命のピンチにさっそうと現れる影・・・」

「!?」
「・・・この声・・・」


「人・・・それを・・・」


「救世主と言う!!」
鋼の魂は標準装備だ。


そこには、祐一の乗り込んだもう一機のヒュッケバインの姿があった。
「・・・」
「・・・」
「・・・ゆういち・・・?」
「おう、ゆういちだぞ」
「・・・みまみま・・・」
「・・・は?」

舞がわけのわからん事を言ったかと思うと、突然ビームライフルをこっちに向けてきた。
それと同時に、
ガキィィィッ
機体に大きな衝撃が走る!
「え?おい、どうなって・・・」
動かない、乗り込んだ時に動かし方は頭に入ってきたはずなのに・・・
って、前にもこんなことがあったような・・・
はっ、魔物デスカ?魔物ナンデスカ舞サン。
そんななかで、リ・ガズィの持つメガビームライフルが火を吹く。
強力な荷電粒子が、尾を引きながらヒュッケバインに・・・


・・・当たらなかった

舞の放ったビームは、ヒュッケバインの脇を抜け、背後に忍び寄っていたマラサイのコクピットを直撃した。
「・・・・・・・・・舞」
「なに・・・?祐一」
「何も言わずに『まい』の力を使うな・・・ものすごく怖い・・・」
「・・・気をつける」


次回予告?
飛鳥、舞と共にギャプランに立ち向かう祐一
グリプス戦役を生き抜いたエースパイロットに
祐一たちは勝利することができるのか!

あとがきでいいのか?
ああっ!
祐一「なんだよ、いきなり」
いや、次回予告なんだが。
祐一「予告がどうかしたのか?」
スパロボαの世界では、まだグリプス戦役は起こってないと思ってな。
祐一「でもここでネタとして使ってる以上は直す気はないみたいだな。」
うむ、ギャプラン・グリプス戦役・マラサイと、これだけそろえばわかる人もいるだろうからな。
祐一「それはそうとだな、前回・今回と随分な目にあわせてくれるな・・・」
い、いや・・・それはシナリオの問題でだな・・・
祐一「問答無用!」
こういうときは逃げるが勝ちだな。
では、最後まで読んでくれたみなさん、また会いましょう〜。
祐一「毎日のマラソンできたえられてる俺から逃げられると思うなよー!!」


第零話の予告の秋子さんの正体は明かされませんでした。ごめんなさい〜。

スパロボファンの人とかへ
二機のヒュッケバインについてですが、原作の第四話のあたりです。
原作一話のヒュッケバインの輸送を隠れ蓑に極東基地に送られるはずのものです。
次回に戦う(はず)の彼は、ヒュッケバインの強奪に失敗してすぐに地球に降下したことになってます。

ちなみに機体データとか
ステータスの数値は左が未改造、右がフル改造になっています。

ヒュッケバインMkU Dtype
HP 3500/5500
EN 120/270
パーツスロット2
サイズ M 移動力 6 運動性 105/155 装甲 1400/2700 限界 340/490
地形適応 AABA シールド 有
武装
ツインビームバルカン     射・P・B 1200/2350 射程1~2 弾数20
スプリットミサイル      射     1600/3100 射程1~5 弾数20
グラビトンブレード      格・P・物 1700/3200 射程1
肩部ビームマシンガン×2   射・B   1700/3200 射程1~6 弾数16
グラビトンマグナム×2    射     1800/3300 射程1~4 弾数10
必殺!グラビティー・ナックル 格・P   2400/3900 射程1~3 EN15 気力110
全弾発射           射・P   2700/4200 射程1~3 弾数1
備考 グラビティー・ウォール 切り払い可 祐一専用

ヒュッケバインMkU Stype
HP 2200/4200
EN 90/240
パーツスロット2
サイズ M 移動力 7 運動性 120/170 装甲 1100/2400 限界 390/540
地形適応 AABA シールド 無
武装
ツインバルカン     射・P    900/2050 射程1  弾数20
プラズマソード     格・P・物 1600/3100 射程1  
フォトンブラスター   射     2000/3500 射程2~7 弾数10
グラビティー・キャノン 射     2500/4000 射程3~8 EN15
フルファイア・アタック 射     2800/4300 射程4~7 EN40 気力120
備考 グラビティー・ウォール 切り払い可 飛鳥専用

リ・ガズィ(BWS無し)
HP 3000/5000
EN 80/230
パーツスロット2
サイズ M 移動力 5 運動性 115/165 装甲 1200/2500 限界 370/520
地形適応 AABA シールド 有
武装
ミサイルランチャー    射・物   1400/2700 射程2~4 弾数10
ハイパーバズーカ     射・物   2000/3300 射程3~6 弾数4
ロングビームサーベル×2 格・P・物 2400/3900 射程1
メガビームライフル    射・B   2600/4100 射程1~7 EN30

備考 切り払い可

第一話で舞が搭乗した、カスタムタイプのリ・ガズィ
ビームサーベルをロングビームサーベルに、ビームライフルをメガビームライフルに変更するなど、
全体的な火力の向上に成功した。
しかし、エネルギー効率は悪く、稼働時間は短くなっている。